2019年3月18日にローズウッド香港が開業しました。彼らの今後の展開で旗艦を担うホテルの開業時の滞在は如何だったのでしょうか?

結果

ホテルの開業には何度かお邪魔しましたが、もっとも落ち着いた状態でした。部屋のファシリティはデザイン的にも機能的にも良く練られています。もちろん開業ならではの問題が多少はありましたが、このまま時を刻めば素晴らしいホテルになるのは確実だと思います。さらに色々な試みもされており今後が楽しみです・・開業おめでとうございます!

予約

今までローズウッドの名前は聞いていたのですが、実際に滞在したことはありません。しかし数年前に紹介頂いていたローズウッドの方を経由して予約はダイレクトにお願いしました。開業の細かい状況や部屋のタイプ等はAMEXを経由すると無駄に長くなることもあるので今回は良い選択でした。

メールで情報を交換して開業日に滞在する事も調整して頂きます。クレジットカードの情報をオーソライゼーションフォームで送信したら予約は完了です。開業の2カ月ほど前に決めましたが部屋が通常タイプのハーバービューとグランドハーバービューのみが提示されました。今回の部屋料金には片道の空港送迎が付いていました。後から聞いた話ではスイートタイプの部屋は開業時にはほぼ提供していないとの事でした。つまり3月17日のグランドオープンは通常タイプの部屋で行い、順次スイートタイプの部屋を開けていく戦術のようです。ちなみに上位のスイートルームは3ベッドルームでワンフロア丸ごととなり香港でも一番の広さを持つ部屋になるのでは無いでしょうか?何時かは宿泊してみたいのですが、一人だと寂しそうですね・・

面白いのはマナークラブ(他のホテルのクラブアクセスと同等)が別料金で提供されています。これは必ず私は今後お願いする事になります。理由は次の記事で記載します。

到着のフライトなどを伝えると後は宿泊を待つだけ・・・かと思っていたら機械的なメールがローズウッドから入り、クレジットカード等の情報をWEBで更に事前登録するように促されました。オースのフォームだけでは不足だったようです。ちょっと珍しいですね。

開業の外部向けのイベントを行うのかと期待しましたが、今回は特にありませんでした。折角の旗艦店のオープンなので色々と人を呼んで盛り上げれば良いのに・・と思うのは開業好きな私だけでしょうか?

ちなみに「開業の滞在はサービスが悪いので避けたい」という方も多くお見えになります。実際に開業時には色々なトラブルが起こりやすいのは間違いありません。しかし私は敢えてこの状態に興味があります。一つはホテルの素が見えるという事、一つはグランドオープンをどのように算段して行うのか分かる事、一つは応援に来ているスタッフを見ることができる事 いろいろなホテルの顔が見えるので私は大好きです。あまりに酷いと「がっくり」するかもしれませんが、私が行きたいと思う開業のホテルは問題の大小はありますが素晴らしいと思います。(今では素晴らしいリッツ・カールトン香港だけは例外で、開業当時は酷い内容でしたね)

送迎

台北からのフライトで香港に到着しローズウッドのスタッフにピックアップ頂いたのは18時を超えていました。日本側で少し立て込んでいたので携帯電話で話しながら移動せざるえなかったのですがスタッフ3人に上手くサポート頂きました。車はジャガーです。ホテル送迎でこの車が標準である事は珍しいですね。最初は香港空港の車付けかと思っていましたが、駐車場で車に乗り込みました。これも珍しいパターンです。しかし・・この立ち姿ビシッとしています。この時点で概ね開業が上手くいっているのは感じる事ができました。ホテルの良し悪しは意外と早くに分かるものです。

車の中に入ると落ち着いた雰囲気になります。おしぼりを頂き、後部座席をリクライニングして、ホテルミュージックを依頼して40分ほどでホテルに到着します。

新しくできたホテルはインターコンチネンタルを見下ろす場所にあります。車は二階にあるホテルの入口に滑り込みます。多くのスタッフが車付けの場所でスタンバイされています。私の知っている方も出てきていただき開業のお祝いの挨拶をさせて頂きました。

すこし話をさせて頂きますが先ずは部屋に案内いただきました。ルームチェックインで対応頂いたのでレセプションで立ちながら長い列に並ぶ必要はありませんでした。またマナークラブのアクセスを予約しておくとチェックインは40階のマナークラブでもできます。マナークラブの良いところはお茶を飲みながらゆったりと対応して頂けるので疲れた体にはピッタリですね。

私の部屋は3604になりました。36階のエレベータを降りるとリビングのようになっています。ここで軽くスナックを食べながら談笑できるようになっていました。この荘厳な造りは良いですね!部屋も期待できます。

部屋

部屋はリビングとウエットエリアの造りです。このように書くと普通の部屋かと思われるかもしれませんが、流石にローズウッドです・・一味も二味も違います。次の動画を見てください痺れます!

入口

部屋の入口もデザイン的にも機能的にも考えられています。ランタンのように部屋番号が浮かび上がり、少し下にはDND(邪魔しないで)のランプがあります。また鏡にも部屋番号が薄く書かれています。扉の横には新聞受けがありました。しかしこのデザインだと新聞受けだとは思わないでしょう。オシャレすぎです!ちなみにバトラーボックスは、今回の部屋にはありませんでした。(今回の部屋は・・)

中に入ると自動で窓のカーテンが開き香港島が見えます!お話では予約時には確約できないのですが多くの部屋がハーバービューを楽しめるそうです。またスイートは総てハーバービューなので年末の花火などをターゲットに滞在するならスイートをお勧めします。

中に入り真っすぐ進むとリビングに向かいます。こちらも壁になるほどの絵が飾られています。ホテルが好きな人なら直ぐに気が付くと思いますが天井が十分な高さを持っています。天井の高さは変更できないので、高い天井を持つという事はお金と気が遣われている事にもなります。さらに目を横にずらすとこのランプです。今回のホテルでは多く使われていますが良いですね!

右に進むとウオークインクローゼットでウエットエリアと接続されています。つまり・・ぐるっと一周できるます。

リビングルーム

リビングも十分に広いです。今回はスイートではありませんが、普通のホテルならスイート相当です。壁側にはテレビが設置されています。テレビを見る位置にソファーと丸机があり十分な距離が取れています。このスペースの開け具合はよく考えられています。DVD等は今はありませんでしたが、線は来ていたので次回は準備されているのではないでしょうか?

テレビの横にはリモコンとルームサービスのメニューです。ルームサービスのメニューを良く見るとペット用があります。このホテルはペットウエルカムなんですね。しかもルームサービスとは・・すごい!

 

窓も壁全面に広がっています。その真ん中にカウチが大きくはめ込まれており多くの時間をここで過ごしました。この部屋には書斎机は無いのですが、このカウチと丸テーブルで十分その機能を果たしています。USBの電源などもカウチの横に綺麗に埋め込まれているので問題ありません。ただしアウトレットが日本のコンセントは接続できないので、ユニバーサルの変換器が必要です。変換器はベッドのサイドテーブルの中にありますので探してみてください。

丸机の上には色々とあるのですが、、、、目に留まるのは筆です!本当に書くための物ではありませんが・・また下の箱を開けると封筒等が出てきます。何故か扇子も設定されていました。そして重要なiPhone用のサンダーボルトケーブルがあるのは嬉しいです。

丸机にはウエルカムフルーツとしてイチゴのケーキが置いてありました。また日本人GROの方から暖かいメッセージがあるのでホッコリしますね。ちなみにローズウッドでは明確な会員サービスやリワードは無いようです。メンバーシップが無くても全員にこのレベルのサービスを提供する意気込みなのでしょう。リワードはありませんが、ホテルとしてはちゃんとゲストは管理されているようなので安心しました。

また分かりやすい日本語での案内もありますのでご安心ください。開業時にはレストランは一店舗のみ、スパももう少し後になるとの事でした。これはある意味・・次回の楽しみがあるという事ですね(笑)

窓からの香港の景色は「まさに香港」を見る事ができます。年末の花火もここで見れば目の前に上がりそうです。リッツカールトン香港からも良かったのですが、建物が高すぎて遠かったので次回は此方から見てみたいです。

窓側の一番奥の角には珍しい物があります。バー用のセットです。ミニバーではありません。お願いするとマナークラブから専任のスタッフが来られて部屋でバーを提供してくれます。これは初めてのサービスなので早速予約しておきます。

部屋の入り口にはミニバーです。上には絵がありますが、各部屋でこの絵は違うそうです。香港の一部を切り取った絵は香港好きの私にはたまりません。あの場所の絵だなと悦に入ります。

ミニバーの設定も十分です。冷蔵庫は最近の流行りの引き出し型です。ソフトドリンクよりはアルコール類に力が入っています。

 

上の段にはエスプレッソマシーンとお茶のセットです。これだから香港は良いですね!もちろん紅茶や軽いスナックも存分に準備されています。カップラーメンが見えたときはお腹が一杯だったにも関わらず食べたくなりました・・・ワイングラスや栓抜きは下の段にあります。今はちょっと雑に置いてありますが、近日中に良くなると思います。

  

ベッドはシモンズで私の好きな硬さです。家でもシモンズを使っているので良さは直ぐに分かります。またシーツの目も細かくて触り心地は最高です。少しベッドに横になり考え事をしていたら・・そのまま夢の中に落ちてしまいました。

ベッドサイドには少し奥まった場所に電灯、カーテンそしてDND等のコントロールようのスイッチと充電用のUSBと電源アウトレットが出ています。ここもユニバーサルではないので日本のコンセントは直接はさせないので注意が必要です。後は電話機や時計ですね。電話で荷物のピックアップを頼む時や困ったことがあればコンシェルジュにお願いします。ベルやレセプションはの電話呼び出しはありませんでした。

 

ウエットエリア

部屋の見どころは間違いなくウエットエリアです。この鏡の使い方を見てください!!これでスタンダードな部屋だとは信じられません。タイルは大理石で白と黒の造りで何処か懐かしくもあります。(ただし・・動画は取りにくいです・・)

部屋の左右にはシンクがあります。ちょっと珍しい八角形です。形だけでなく中のシンクも統一されています。如何にも中国的なこだわりですね。シンクの間には化粧台です。ライトをつけると座ってメイクするには完璧な造りです。スキンケア用品も準備されています。もしかすると季節やタイミングによっては選択が変わるかもしれないとの事でした。また引き出しの中には歯ブラシ・髭剃り・マウスウォッシュ・櫛等がありました。バスローブも着心地は抜群です。

部屋の真ん中には大きな大きなバスタブです。台も準備されているのでユックリとバスタイムを楽しむには良いですね。石鹸などの準備も含めて全てに気が遣われています。

シャワールームは左右に分かれて、二つあります。双方にハンドシャワーとレインシャーがあり合計4つのシャワーです。つまり・・同時に二人でシャワーが浴びれるように作られています。リゾートではたまにありますが、シティホテルでは珍しいですね。湯量は十分でしたが、温度が安定するには少し時間が必要でした。滞在時にお湯が出ないと思われた方は暫くお待ちください。

バスアメニティはMAISON CAULIERESで統一されています。こちらのシャンプーは私は苦手なタイプで油分を取りすぎるので何時も持っているラ・カスタの物を使い、コンディショナーだけを使わせて頂きました。余談ですが今年になって年相応の髪の毛の手入れ方法が分かりました。今まではシャンプーとコンディショナーだけだったのですが、私が毎月お世話になっている銀座マツナガの方に御教授頂き髪の毛が「しっとり」してくれる方法が固まりました。感謝しています!

奥に移動するとお手洗いがあります。やはり最近のホテルだけあってウオッシュレット完備です。話では全室にウオッシュレットが準備されているとの事なので日本人の方には良いですね。

クローゼット

ウエットエリアと入口をつなぐのがウオークインクローゼットです。相当の容量があるので、二人分なら楽に収納できます。スリッパやシューズキーパーも完備されていました。

セキュリティボックスは見たことが無いタイプで最初は戸惑いましたが、前面の黒い部分をスワイプすると数字が表示され番号を入れれる造りになっています。デザインは良いのですが最初は戸惑いました。

私はホテルで良くお願いするのが洗濯です。ここまで来るのに何泊もしているのでホテルで洗って頂く必要があります。しかも素早く確実に・・開業当日に依頼しましたが・・完璧な洗濯です。エクスプレスサービスも提供されており、細かいインストラクションと届ける時間も完璧に守られました。そして届け方がクールです。やはり開業とは思えないレベルで準備されています。

部屋でのバーサービス

部屋の角にあるバーを使って部屋でのバーサービスをお願いしました。GROを経由して時間を調整して依頼します。私はお酒が飲めないので、ノンアルコールカクテルを事前にお願いします。

部屋に来られるときは更にトレイを持ち込まれて準備万端な状態です。話をバーのスタッフに聞くと私は本当の意味で初めての部屋でのバーサービスのお客様だそうです。これは光栄です!

チェックアウト

翌日は会議を終えて直ぐに日本に帰ります。チェックアウトもマナークラブでお茶を頂きながらのんびりと対応して頂きます。マナーハウスの方が下の車まで見送ってくれましたが、下に着くと営業の方とホテル・マネージャーの方が態々挨拶に来ていただきました。更にチョコレートのお土産まで頂いてしまいます。すこしだけ滞在時のコメントをお伝えしておいたのですが態々のお礼でした。

見送られながら車で出発ですが、私の荷物を違う車に間違って積んでいたのはご愛敬です。私は何時もの癖で車に乗る前にトランクに自分の荷物が間違いなく入っているか確認する癖があるので難はでませんでした。開業時にはミスは出ますが、マネージメント層がそれをみてどのようにフィードバックするかが明確だったので、この時の対応を見てスタッフは経験を積めば間違いなく更に良いホテルとなる事を確信しました。

今後のサービスが楽しみなホテルです。

地図