タイ・ミャンマー・ラオスの合流する黄金の三角地帯と聞くと魔境のような話が多いのですが、Four Season Tented campを知りWEBを見た時にはその雰囲気に酔いしれてしまいました。実際に行くとどのような宿泊だったのでしょうか?

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結果

2014年最高の宿泊になりました。これだけ痺れるキャンプは久しぶりです。象にフォーカスしながら子供の頃の冒険心をあおり細部にまで心遣いが入っている素晴らしい宿泊で、キャンプのコンセプト通りのアドベンチャー ツーア と完全に一致しました。

予約

Conde Nast Travellerの情報から、こちらに来たいと考えてから少しの年月が経過したため、 タイに行くときは少しの時間でも宿泊する予定でした。そのチャンスが訪れたので意気揚々と予約をしようとすると、最低宿泊数が2泊と言われてしまいました・・・しかし私の予定を考えるとチェンラーイまで行って帰って二泊取れるのは何時になるのか不明なためAMEXの担当者の方に強くお願いを依頼しました。すると流石です!私の強い意欲を伝えて頂き一泊だけでも宿泊のOKを頂きました。ありがとうございます!

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出発前にオーソライゼーションフォームを送付して支払いを済ませたりと色々と書類を処理しないといけませんがAMEXの担当者にて殆ど対応して頂き私は届いた書類にサインをしてFAXで送付して対応完了です。このレンジのリゾートだと事前の準備が大変なので助かっています。

宿泊が決まってからも、細部にわたり予約を入れるのにかなりの時間を使いました。送迎、アクティビティ、スパと考えるのですが、先ずは何があるのかも殆ど情報が無いところからAMEXの担当者の方に集めて頂きます。特にアクティビティはゴールデン・トライアングルを回るコースに力を入れて、象のアクテビティには実はほとんど興味がありませんでした。しかし担当の方から非常に素晴らしいから予約だけでも入れておいて現地で決めて下さいと押されて半分期待せずに予約しました。しかしこれが後から大逆転になります。

残念だったのは、川の上に筏を浮かべて時間を過ごすアクティビティは水量が多すぎて不可能でした。これは雨期を外す必要がありましたね。

注意が必要なのは最低宿泊年齢が決まっている事です。12歳以上で無いと宿泊できませんが、確かに年齢制限が色々な意味で必要な宿泊でした。

送迎

チェンラーイ(チェンマイではありません)の空港に降りて荷物を受け取り、外に出るとスタッフがちゃんと待ってくれています。スタッフの姿は作業員かと思うようなデザインですが、キャンプに到着するとこの姿がぴったりでした。

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空港のパーキングに案内されるとトヨタのバンが止まっています。パッと見てこれで長時間の移動は辛いかな・・と考えました。しかし中に乗るとリラックスできるように準備されています。流石ですね!水やカタログ雑誌は雰囲気を徐々に高めてくれます。

キャンプまでの道は舗装されており、ほぼ揺れる事無くキャンプの近くまで到着です。アナンタラホテルの入口と同じところをくぐると少し砂利道になります。真っ暗な中を車が進むと少しだけランプのような光が漏れます。チェンライから約一時間二十分で到着です。

チェックイン

車を降りるとスタッフ総勢でお出迎えです。先ずはWelcomeドリンクのジンジャーティを竹のストローで頂きます。飛行機と車で少し疲れた胃にはピッタリの飲み物でした。少し歩いてメインダイニングに移動します。既に支払いはカードでオースを取ってあるのでチェックインの手順は特にありません。パスポートを渡すだけで完了です。

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マネージャーと話を聞くと通常のチェックインは車では無く、船になるそうです。

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しかし日が落ちた後に船は出せないので深夜は砂利道を車で来る事になるそうです。「揺れてお疲れでしょう」との心遣いを頂きます。少しキャンプについて話を聞くと以下のような話でした。

  • 今回は宿泊は私を入れて3ファミリーだけ。(最大は15組まで)
  • オーナーが隣のアナンタラと同じ(らしい)
  • 80%が欧米人の御客になる。中国人はほとんど来ない。
  • ベストシーズンは11月から3月になる
  • 昔は危ない話が多かったが、王(国)が改善を指示して浄化された(している)。もちろんキャンプは完全に管理されている。

積もる話はありますが部屋に早速案内して頂きます。今回はルーム番号03のThe Culinary Arts Tentの部屋になりメインダイニングからかなり近い位置になります。近いと言っても徒歩5分程度です。一番奥の部屋だと夜だと徒歩30分ぐらいかもしれませんね(笑)

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道には少しだけランプがありますが、レンジャーのようなスタッフが足元をランタンで照らしながら案内して頂きます。一人での移動も可能ですが真っ暗闇を楽しむ事になります。此方のキャンプは1部屋ずつに別々のテントになります。テントと言ってもガッチリとした相当に広いロッジになります。ざっくりとした鍵を開けてさあ部屋に入ります。カギも象のデザインで作られています。全てにおいて象が入っているのですが、この時点では私は未だこのテントの宿泊の意味を理解していませんでした。

テント

テントの構成はテントの中と外のテラスそしてシャワーとお手洗いになります。外やトイレとの出入り口はテントらしくジッパーで区切られています。これだけ部屋が大きいと間延びした感じになり易いのですが、こちらのテントは全く隙がありません。総てにおいて大人ワクワクする作りです。

昼間はまた違う感じを楽しめます。

メインテント

扉を開けてそのしっかりとした作りに驚きます。他のラグジュアリーテントでの宿泊も楽しんでいますが、こちらはレベルが更に上です。

右手にはバスタブが部屋の真ん中に設置され、左手にはベッドと書斎が構えられています。スタッフが色々と部屋について説明してくれます。至る所に象の牙のようなものが有るので質問すると「象牙」ですと・・一瞬唖然としましたが「冗談です・・」と素敵な笑顔で返してくれます。象を保護する意味もあるこのキャンプで象牙を使うことは有りえないとの事でした。象をオマージュした模造品だそうです。

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外には虫が大くいるのですがそれなりに密閉されているみたいで扉から虫が入ってくることはありませんでした。扉の右手にはラウンドリーボックスがあります。入口にあるのは珍しいのですが、後で意味が分かります。入口の柱にはエアコンのコントローラや電燈のスイッチがあります。エアコンの効きは完璧なのでご心配なく!

扉にはキャンプの見取り図が書いてあります。それなりに部屋まで歩いたつもりですが、入口から見ると1/10程度の場所でした・・・

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部屋を右手に回っていくとクローゼットです。しかし少し変です。既に服が何枚も掛かっています。カバンなどはリゾートでは良くありますが・・スタッフがニコニコしながら予定表を私に渡しながら、明日の朝はこの服を来て9時にメインダイニングの前に集合と当たり前のように言っています。サイズもSからLLまで準備しておきました!なんて言われています。どうやらエレファント・ライドの事を言っているのですが、正直に「興味が無く、疲れているので行かないかも知れない」と伝えると、とてもとても残念そうにできるだけ来てくださいとの事です。さらに象に乗るための靴も準備するので足のサイズや靴下等も準備してくれました。ここまでしてくれたので半分仕方なく行くことにしました。ゴールデントライアングルツアーの話も確認しましたがエレファント・ライドに比べると非常に軽い内容でした。更にアメックスのFHR対応で100USD相当のスパかプライベートダインングが含まれている事を示すレターも頂きました。

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さて部屋に話を戻しますが、クローゼットの先にはスーツケースが置かれています。スタッフが先回りしておいてくれたのですね。上にあるランプも電灯ではありますが良い雰囲気です。下にはブランケットやスリッパがセットされています。隙が無いです。

ハンガーにはガウンも掛かっていますが私は使いません。重要なのはその裏に隠れているライトですね。二つセット置いてありますがLED式です。これが無いと夜は外を歩けません。

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その奥にテントの出口のような場所があるのですが、これがお手洗いへの入口です。態々外に作らなくても良いのかとも思いましたが、自分の部屋でもトイレは確かに別の部屋ですね。うーん感覚がどんどんおかしくなりました。トイレにも色々な装飾が施されておりゴールデントライアングルに冒険旅行で来た感じになってきました。

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隣にもテントの出口がありますが、こちらがシャワールームになります。外にあるのですが電燈も無く夜入るには少し厳しかったです。使うと水が温水になるには30秒程度かかるので裸になって外に出て蛇口を色々としていると蚊に少し襲われました・・・蛇口も例の象の牙の形になっており、どこをどうすれば温水になるのか・・暗闇で格闘してしまいました。結果は非常に簡単で完全に開けると温水です。つまり蛇口は水量では無く温度を調整するための物でした。さらにレインシャワーもあるのでハンドシャワーとの使い分けが良いですね。レインシャワーの作りも・・痺れます。本当によく考えられています。

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しかしこのシャワーには凄くお世話になります。外に出てアクティビティから戻るたびにシャワーを浴びることになりました。スタッフも良く理解しており通常時から2セット分のリネンが準備されています。更に私が外に出て戻るたびに新しくセットされなおしています。結果として全くストレスなく雨の中のアクティビティも楽しみました。

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慣れると服を脱ぐ直前にシャワーの温水を出して、裸になってからシャワールーム(完全に外ですが)にジッパーを開けて閉めて入りスッキリしたところで部屋に戻りジッパーをまた開けて閉めてと・・楽しめます。

シャワーの次は窓際と言うか蚊帳側というのでしょうか、シンクになります。しかもテントなのにダブルシンクです。鏡の使い方やシンクその物の作りや蛇口の象の牙のような形・・どこを取っても非が有りません。ちなみに蛇口は暖かいお湯と冷たい水の二つがあります。よく見ると暖かい方には赤のマークが、冷たい方には青のマークが入っています。

シンクの間にはアメニティが置いてあります。重要なのは虫よけのスプレーです。ジンジャーのエキスで虫を寄せ付けない物らしいです。これをエレファント・ライドの時にも付けて行きます。その他のアメニティは私は自分のを持ち歩いているのであまり使いませんでした。

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部屋の真ん中にあるバスタブですが、バスタブ自体の作りは豪華で真ん中にはゴシゴシやバスソルトが並んでいます。蛇口も雰囲気は最高です!しかし実はほとんど使いませんでした。到着した時に外のシャワーが真っ暗だったので使ってみましたがお湯が溜まるのに30分程度かかりそうだったので断念しました。また水が少し鉄臭くて諦めました。次の日に全部溜めると匂いは消えていたので最初だけかもしれません。

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蚊帳側にも同じ椅子があり、後ろには扇風機です。使えるとのスタッフの説明でしたが私は挑戦しませんでした。古すぎます・・壊しそうで私には無理でした。

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バスタブの横には簡単な椅子と丸机があります。丸机の上にはフルーツが準備されており、日替わりで変わっていきました。初日はランブータン、リンゴそしてバナナです。翌日はリンゴとライチを楽しみました。とりあえず胃が重い時はフルーツを食べる私にも嬉しいセレクションでした。

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入口を入って左側のベッドセクションです。大型のベッドが外を向いて準備されています。上にはマスコットの人形も座って寝る準備の様です。ベッドサイドの丸机には蘭の花、水と時計です。そして良く分からないのですが調理器具のような物があります。時計とのマッチングが私の大好きなテーストですね。

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逆サイドの丸机には双眼鏡があります。こちらは最近の物で本当に使えます。これで隣のラオス側を見て楽しみます。何もありませんが・・・ベッドの上にも蚊帳があります。寝る時に虫よけで使えるのですが私は使わずに寝ました。

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ベッドの裏側が机になっています。机の上にも色々なオブジェがあります。左端にある調理器具のような物は実用的には何の意味もありませんが、そこに有って当然のように存在します。普通のホテルに置いてあったら邪魔なんでしょうけどね・・・

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レターセットもタイらしい物が揃えられています。レターボックスの上にはトートバックがありお土産に持ち帰る事ができます。フォーシーズンズ テンテッド キャンプのロゴ入りなのでかなりレアなセットになると思います。もちろんWiFiでのインターネット接続も問題ありません。

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そして机の上には多くの巻物やレターがあります。キャンプの位置を示した図もあります。明日楽しむ予定のスパは相当奥にあり、途中で吊り橋も渡るようなアトラクション?付ですね。通常のライトは入口の柱にあるのですがナイトライトは机の前にあります。また当然ですがベッドライトはベッドの脇にあります。

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電源コンセントも机の上に二つありこちらを使います。もう少し数が有っても便利かもしれません。机の下にはセキュリティボックスがあります。これは一般的な物でした。セキュリティは流石にレトロな物だと怖いですね!セキュリティボックスの隣の電燈も、セキュリティボックスの中にも小物用の箱が有り、置く物が汚れないように布が敷いてあったりと・・・見ればわかりますが気が遣われています。

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部屋の左一番奥がお楽しみのミニバーです。飲み物はお酒を入れて総てコンプリメンタリです。ちなみにメインダイニングで食べる食事も宿泊費に含まれています。

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素晴らしいのは机も含めて、やはりデザインです。上には水がこれでもかと言うぐらい十分においてあり、コップや砂糖、アイスボックスが綺麗に置かれています。ウィスキー等もきれいに並べられており、クッキーやドライフルーツも素敵な包みに入っています。もちろん紅茶やコーヒそして必要なアイテムも完璧な品揃えです。冷蔵庫の中も一杯に埋められています。こんなにコーラやビール水そしてチョコレートがあっても一人では全く消化できません。でも気持ちが嬉しいです。

デッキ

さあ気になるのがやはりオープンデッキです。テントのジッパーを広げて外に出ると星が瞬いています。時折雨が降り雲が通過しますが問題ありません。後でシャワーですっきりするだけです。

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外から中を見ると電灯が良い感じでテントを照らします。階段やソファーそして机などが備えられており虫よけをちゃんとつけて暫く星空を楽しみます。ちなみにベッドもありますがこちらはスパ用らしいです。

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帰りの送迎

帰りは太陽が出ている時間に出発したため、船で砂利道をショートカットします。出発前に銅鑼を鳴らして名残を惜しむのがここのスタイルの様です。

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船には私しか乗りませんが、到着した車には私のスーツケースがちゃんと乗っていました。やはり送迎の演出も良いですね!

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スタッフ

ここのスタッフはとにかくよく気が付きます。オブジェについても色々な事を教えてくれたり、通りかかるとアクティビティの話や象のユキの話になったりと・・疲れているときは伝えればスッと下がってくれるので安心です。当然のようにスタッフが全員私の事を理解して、更には予定も理解しています。次のアクティビティはこちらだとか、見どころはXXだとか・・いや素晴らしいです。

最後に

1泊2日をフルに使って楽しみましたが、やはり最低2泊3日が欲しいですね。 もっとゆっくりと時間を取れるようになったら、また必ず行きます。そして無理難題を調整して頂いたAMEXの担当者の方にも「ありがとう」の感謝を伝えます。

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