星のや 京都は定期的に訪問したくなる宿です。前回はUAEの友人が来た時に滞在しましたが、今回も外国からの友人が京都を楽しみたいときに選択しました。さてそのレベルは?
結果
やはり素晴らしい!年々良くなります。滞在だけでなくアクティビティも含めて「お持て成し」するのに最適な宿です。誰かに京都を紹介するときには強い味方になってくれることは間違いありません。
予約
日本国内の「星のや」さんは直接依頼をするのが一番簡単です。インターネットとスマートフォンにより劇的に予約方法が簡単かつ深く宿と付き合うことができるようになりました。
問題は部屋の空き状況です。結構前に予定は決まっていたのですがそれでも部屋の空は限られています。私は今回は最もこじんまりとした「水の音」に滞在します。
対応がキレッキレなのはここからです。WEBで予約した後は直接担当の方とアクティビティや食事について調整を行います。あまり京都は詳しくないので彼らの情報が頼りです。紅葉の中を京都の風情を楽しんで頂くために色々と趣のある提案を頂きました。結果としては以下を予約しましたが、実際にはその半分ぐらいしか行けませんでした。
- 朝一番に到着してチェックイン前に川下りをしながら抹茶を頂き、紅葉狩り(季節がちょうど終わったのでメニューとは別に船をチャーター)
- 嵐山近辺を専用ガイドさん付きで散策
- 清水寺近辺を散策
- 清水寺から徒歩で京都 高台寺 十牛庵で蟹を堪能しに
- 夜の鴨川近辺を散策
- 朝のお勤め
序に翌日の朝食もリクエストしておきます。今回は和食メインでお願いしておきました。もちろん部屋で頂きます。朝のお勤めの後に温まるように・・
到着
前日は東京で会議をしていたため朝一番で京都に新幹線で移動します。新幹線に乗るのも海外の方には一つのアクティビティになるようで楽しんで頂けました。通常席で駅弁を食べながら富士山を見るために新幹線に乗るのは有名な事だそうです。
京都駅からもタクシーではなくあえて普通の電車で嵐山駅まで移動します。スーパーリッチな方なのですがコレが良いそうです。渡月橋を渡り星のやさんの舟待合に到着するとスタッフが出迎えて頂きます。この待合所の考えは良いですね。夜遅く帰ってきても此処で待つことができます。ちなみに夜だとスタッフは居ないのですが、電話を上げてフロントと話をすると暗証番号を教えて頂き中に入る事ができます。
チェックインを終えて荷物を預けると紅葉狩りの舟まで少し時間があるのでお茶を頂きながら待ちます。ここにはお土産屋さん・小さい庭・待合用のスペースとお手洗いと必要なものは一通りそろっています。
朝のもみじ舟
メニューとして提供されていた「朝のもみじ舟」は12月5日までで終了していたので今回は別にチャーターでお願いしておきました。チャーターなので到着に合わせて11時出発とゆっくりとしたタイミングです。
時間になると下の船着場から送迎とは別の舟に乗り込んで上流に向かって進みます。竹竿一本で川を昇っていく様は海外の人には喜ばれます。紅葉の季節はギリギリだと言われましたが、山の色付きは全く問題ありません。良い色合いになっていました。船頭さんも嵐山の紅葉の特徴や川の名前の由来など色々な事を教えて頂きます。
かなり寒かったのですが星のやさんがブランケットや湯たんぽを準備してくれて居たので快適に過ごせました。途中で抹茶と和菓子を頂き最高の紅葉を楽しめました。海外の友人もこれだけで十分に堪能できたようです。
嵐山散策
45分ほどで元の船着場に戻ってくると今度は人力車がスタンバイです。二時間のチャーターをお願いしてあったので、どこでも行けると言われました。しかし私には良く分からないので竹林と紅葉が見れるベストの場所をお願いしました。
私は竹林は既に何回か見ていますが、海外の友人にはこれがクライマックだったようです。一日遅らせるとちょうどライトアップだったのですが・・と残念がってしまいました。
部屋へ
一通り京都観光が終わったので宿に戻ります。例の舟待合に到着すると次の舟で星のや京都に移動です。舟にのり船着場につくとやはり特別ですね・・・日本の宿で此処まで感じさせてくれるのは少ないです。紅葉の絨毯を進むとレセプションに到着です。素敵な鐘の演奏も聞こえてきます。すでにチェックインの処理はしてあるので部屋まで案内してくれるのを待つばかりです。
水の音はフロントのある建物の中にある部屋です。玄関を開けて入ると各部屋用に下駄箱があるので靴は中に入れておきます。階段で下に降りて突き当りが今回の私の部屋「109」になります。
部屋の構成
扉を開けて中に入ると、少し通路があります。通路を進むとウエットエリアです。右に曲がっていくとベッドルーム兼リビングです。そして何よりやはり景色が良いですね。紅葉は終わりかけていましたが流れる川とのコントラストは趣深いです。川をのんびりと眺めるにはディベッドが最適です。かなり大きく横になるも良し・荷物を開梱するも良し・食事の時に椅子にするも良しと本当に良く考えられた造りです。
隣が書斎机になります。かなり広くてディベッドと連結されているのでスペースに無駄がありません。BOSEのサウンドシステムが入っていますが、ちょっと今時ではないですね。電源のアウトレットも申し分ない位置に設定されています。椅子も座りやすく一時間ぐらい座っていても全く問題ありません。
ベッドはかなり大型で触り心地が最高です!シャッキリしています。結構寒い時期に来ましたが寝るときには全く問題ありません。加湿器もあるので最適な状態でした。ベッドのサイドテーブルにはライトと水があります。感激する事はありませんが、ツボは外しません。
壁側にはクローゼットと続いてミニバーになります。クローゼットの中には防寒用の衣類が一式そろっているので敷地内はコレで問題ありません。コップ等も準備されている物に抜けはありません。綺麗で必要な種類がそろっています。トースターまでありますが、これは朝食時に使いました。もちろん冷蔵庫の中も良いですね。無駄なく準備されています。
ウエットエリア
ウエットエリアに入ると右手が洗面所・左手がトイレです。はい・・扉なんてここにはありません(笑)
トイレも全自動ですが、電源の操作を間違えると面倒なことに・・・少しばかりの練習が必要なぐらい機能があります。
洗面所もシンプルで飽きが来ませんね。準備されているアメニティやドライヤーなども全くポイントを外しません。ポイントは湯船の温度を計るための温度計ですね。相変わらずいい匂いがバスルーム全体に広がっています。
朝のお勤め
前日は十牛庵で美味しく夕食を頂いた後に早めに寝たのはこのためです。AM04:30に起床して出発です。当日は京都の山奥では初雪がちらつくほどの寒さでした。ホテルの人も寒さ対策のために色々と手を尽くして頂きます。
早朝は舟での送迎ができないので星のやさんの車で細い川沿いの道を移動します。30分ほどで瑞峰院近くに到着し駐車場から歩いて向かいます。この時点で可能な限りの防寒セットを身に着けます。カイロを体中に張り付けて、持ってきた総ての服を着こんでおくことをお勧めします。
瑞峰院の前につくと既に真っ暗な中に明かりがついています。扉を開けると住職が出迎えて頂きます。威圧的ではなく大らかな感じの方で一安心です。外国の人なので日本の作法をあまり知らないので助かりました。後から聞いたら海外の方も結構見えられるそうです。荷物を部屋に入れたら本堂に移動です。
本堂には暖房器具はありません。扉も開いています!座り方は正座が良いそうですが、私も足の問題があるので胡坐で過ごしました。読経が始まると大声で一時間ほど私たちも読み上げます。海外の人はお経など読める訳はないのですが、単純に音を出すだけで良いとの事でした。そして星のやさんのスタッフも一緒に参加されます。一時間ほど続けると外が明るくなります。外国の友人は寒さと疲れでグッタリして時折・・居眠りです(笑)
終わった後に荷物を入れていた部屋に戻り、ガスヒータが入り一息つきます。住職がお茶を直々に入れて色々な話を聞かせて頂きます。本当は海外の方がメインのハズでしたが、日本語なので何時の間にか私の相談に乗っていただくような状態でした。有難い話を人から久しぶりに聞きました。立場上、人に聞くことができず・・誰も答えを教えてくれる事は無く、ひたすら自分の中で考えてきた一年だったので人から話を聞くという体験を久しぶりにしてスッキリしました。帰りはタクシーで星のやの舟待合まで帰ります。部屋に戻ったのは朝8時頃でした。
朝食
確実に疲れ切っているのが分かっていたので、朝食は10:00でお願いしておきましたが大正解です。帰ってきてからシャワーで体を温めて二時間ほど睡眠をしてようやく体調が戻ってきました。
美味しいごはんと鍋などでお腹いっぱい食べて次の目的地である神戸に移動です。星のやさんお世話になりました!