日本の旅館は場所によっては私に素晴らしい滞在を提供してくれます。しかし私が好きなタイプの滞在を提供してくれる宿は探し出すのが非常に困難です。旅館の勝手な思いを押し付けるのではなく、私がリラックスできる滞在を求めて「花の雲」のスウィートヴィラ 閑にトライしてみましたが結果は?

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結果

ここは私の満足を満たしてくれています。旅館らしさも有りますが私が納得できる日本の「お持て成し」があります。これなら外国の友人達にも自信を持って紹介できます。私が一人で籠って時間を過ごしたい時には此処にまた来るでしょう。

予約

今回は名古屋での仕事からの帰り道で土日に一人でひたすら何もせずに過ごしたく、知っている人に誰にも会いたくない心のデトックスが目的でした。

色々と探しましたが二日前の超直前であったため私のWISH LISTを上から確認していきますが良い宿がありません。その中でなんと「花の雲」の別荘が空いています!ラッキーとしか言いようがありません。今までほとんどこの宿は別荘側が満室だったので・・・

さっそくWEBからそのまま申し込みます。メールで少しやり取りをして、今回の宿泊は2名泊がミニマムでしたが料金を2名分を支払えば1名でも泊めて頂けることになりました。

また本館は12歳以下の子供は宿泊できないのですが別荘は何歳からでも宿泊できるとの事です。つまり新宿から踊り子号の個室を借りて移動し、この宿にくれば子供が泣いて迷惑をかける・・・なんて心配が要らないのです!すばらしい!!

移動

新幹線で熱海の駅まで移動して後は電車で一本です。細かいことを確認せずに行き当たりばったりの旅なので駅も何も考えずにGoogle Mapsの示す通りに城ヶ崎海岸駅に普通電車で移動します。

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本当は帰りの経路のように伊豆高原が早くて便利で良かったのですが、行き当たりばったりなので(笑)

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約一時間の電車をのんびりと楽しみながら過ごすと到着です。駅からも地図の通りに20分程度歩くと宿の前に到着します。すると・・・なんと私の担当の方が入口で待ってくれています。行き当たりばったりの旅なので何も言ってなかったのですが・・・冬の寒い時期を外で・・先ずは此処でズキューンです。惚れましたね・・・・スタッフもかなり鍛えられており数人だけの方しかお会いしませんでしたが全員かなりできます。日本の旅館はこうでなくっちゃ!

チェックイン

ここからスタッフが道を案内してくれます。レセプションにも寄らずに小道を歩いていくと部屋に到着です。途中でリスがかなり見られます。宿では餌付けしているとの事でした。

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さてチェックインかと思ったら何もありません。リビングに案内されてお茶を頂いているだけです。宿帳を書いたり・・クレジットカードを渡したり・・何もありません。そのまま寛ぎに入り夜の食事等の話をして終わりです。この通路も別荘の二部屋の宿泊者しか使わないため誰とも交差する事はありません。芸能人の方がお忍びで使われるのが良くわかります。

気になったので支払いについて確認したら・・なんとクレジットカード不可との事です。現金を持ち歩かないので、引き出してこようかと思ったところ・・「後からの振込で大丈夫です」との事です。えーーーー私の認証はメールとWEBでの申請だけなのに大丈夫?なのかと不安になるほどでした。しかしスタッフは慣れているのでしょう全然気にするそぶりはありません。

私はあまり後払いは好きでは無いのですが・・・宿泊後に速攻で振り込んだのは言うまでもありません。できれば最初に教えてれると良いですね。そういえば鍵も受け取りませんでしたね。もともと外にでるつもりは無いので気になりませんでした。宿の特色がハッキリとしていて素晴らしい!

部屋

部屋は長野で使われていた築100年以上の古い建物を移設し、更に快適に過ごせるように密閉度を上げ暖房設備などをキッチリと入れられた素晴らしい融合がなされていました。

別荘を運営しだしてから既に10年経過しているそうですが、古い中にもきちんと管理されており良い意味で歴史を積んでいる事は良く分かります。汚い古さではありません。部屋の構成は玄関、食事処、リビング、ベッドルーム、お手洗い、内風呂そして露天風呂の一戸建てです。しかも噛み合っています!

露天風呂

やはりこの部屋のポイントは露天風呂です。お風呂というには広すぎます。子供であれば少し泳ぐことができるほどの広さです。

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遠くには伊豆大島が見え、デッキチェアーに腰を掛けて時間をすごすのは贅沢な体験です。寒くなったら直ぐに温泉に入り、熱くなると外で体を冷やすことを30分ほどすると体が芯から温まりました・・・外をじーと見ていると先ほどのリスたちです。上の張の部分を走り回っていきます。見えているとコトコト音がしても可愛らしいですね。

今回の滞在では露天風呂に到着時、夕食前、夕食後、寝る前×2、朝起きて、出発前にと7回程度楽しみました。お湯は源泉かけ流しではありませんが、それ以上の価値のある滞在になりました。

食事処

玄関をくぐると扉が二つあります。一つはリビング、一つは食事処につながっています。つまり・・・食事の準備をする時には自由に出入りされますが、宿泊者には全く関係なく準備できるという事です。ある意味バトラータイプですね(笑)

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準備ができると声をかけて頂き、内側の扉から入る方式です。本当に良く考えられています。椅子や机そして天井に至るまで重厚ですがリラックスできるのがこの宿の良さです。

リビング

天井まで吹き抜けになった部屋が高さを感じさせてくれます。しかし床暖房のおかげで寒さを感じる事はありません。最初はエアコンも入っていましたが、途中で切ってもそれほど寒さは感じません。

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テレビやオーディオも充実しておりBang & Olufsenが使われています。DVDやCD等も多少は置いてあります。実際には自分のiPhoneで音楽を聴いているので使いませんが悪くない選択です。

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部屋の真ん中には椅子と机です。椅子は中心に梁があるタイプなので、勢いよく真ん中に座るとお尻が痛くなります。私は何回か失敗しました・・・

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机の上にはホテル案内があるのでこちらを見るとWIFIの設定や温泉について書かれています。しかしWIFIは遅すぎて使えません。自分のiPhoneでデザリングして接続したほうが十倍以上速いという事になりました。これは残念・・・しかし今回のように人間デトックスに来ている時には逆に良いかもしれませ。

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部屋の角には殺虫剤が置かれています。宿泊した時は冬だったので気になりませんが、やはり夏はかなり虫がでるようです。入口近くにはお茶のセットもあり自由に飲めるようになっていました。私はミニバーの飲み物を頂いていました。

寝室

リビングより階段で二段上に上がるとベッドルームです。少し上に上がっているのでリビングより暖かく感じます。ベッドは二つありますがそれぞれが大きいので楽に寝れます。そしてポイントはベッドの上にある服です。浴衣・作務衣・パジャマと揃っており自分の好みの物が選べます。今回の荷物はブリーフケース一つなのでパジャマ等は持ってきていないからです。私は作務衣にすっかりはまって滞在中は常時此方を着ていました。

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ベッドの間には時計と水が準備されています。加湿器があるとは言えやはりかなり喉が滞在中には乾きました。こちらの水も美味しく氷で冷えていたので温泉の後には良い選択でした。

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一番奥には書斎机です。机の右端にはミニバーがあります。コーヒーや紅茶が上に並び下の冷蔵庫にはソフトドリンクがあります。ここのミニバーはコンプリメンタリなので気兼ねなく頂きます。

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机の上には宿帳がありましたがインターネット予約で情報は書き込んであるので不要との事でした。

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隣のクローゼットはかなり小さいのですが一人分には問題ありません。下には年季の入ったセキュリティボックスもあります。ベッドの寝心地も悪くありません。食事を早めにとって早めにベッドに潜り込みます。暫くするとコトコト音が聞こえます。知らないとネズミ?!かと気になる音ですが、先ほどのリス達です。分かっていると直ぐに深い眠りに落ちてしまいます・・・

お手洗い

通路を抜けていくと内風呂ですがその前にお手洗いが有ります。バスルームとは完全に分離されており広さも大きすぎなくらいです。空気清浄器などもあり色々と考えられていますね。

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内風呂

内風呂の脱衣場にはリネンが相当数準備されています。他の宿の3倍はあるでしょう。温泉に何回入っても問題ないように配慮されていると思います。実際は乾燥していたのでバスタオルなどもかけておけば直ぐに乾燥するのでそれほど多くを使いませんでした。しかしこれだけあるという安心感はあります。

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一部のバスタオルはタオルワーマーにかかっているので寒く感じる事がありません。もちろん脱衣所は床暖房有でした。歯ブラシやローションも完備されているので持ってくる必要の有るものはありません。体一つで来て帰る・・私の願いとおりです。

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露天風呂の問題は体を洗う事はできないのでこちらでゴシゴシします。内風呂と言いつつ多くがガラスで囲まれており解放感は十分です。

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アメニティもHERBALが使われておりシットリです。体というより頭をゴシゴシですね。

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夕食

旅館というと食事です。海外のホテルはこのような形で食事には力を入れていないので旅館の独特なサービスなんだと最近は理解してきました。逆に時間が縛られたりと面倒でもありますが、今回は真逆です。時間の制限はありますが自分の食べたいように楽に食べる事ができました。好きなように好きな格好で好きな物を頂きます。

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先付けから始まり完全なコースですが、欲しいものを欲しいだけ頂きます。やはり量が多いのでコントロールは重要です。しかし久しぶりに日本食のフルコースを頂きほぼ食べきってしまいました。

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食事の味だけでなく器もかなり気合が入っています。目でも楽しませて頂きました。

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私は食べる速度が普通の人より早く食べるのですが、このタイミングに総て合わせて持ってきてくれるスタッフも凄い・・・ある意味スタッフと一対一なのでホテルの話・食事の話そして地域の話などを腰を据えて聞くことができました。

夜食

実は一番うれしかったのは夜食です。夕食が終わった時にスタッフが夕食が速かったので夜食としてオニギリを準備頂きました。出てきたときは要らないかな・・・と思いましたが夜には少しお腹が減り食べてしまいます。しかし・・・これが絶品!シンプルですが美味しく頂きました。このような点が重要です「お持て成し」だと強く感じます。

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朝ごはん

朝は早めに食事をお願いしておきます。部屋の作りが良いので私が寝ていても食事の準備はできていきます。準備している音で目が覚めてそのまま露天風呂に飛び込みます。良いですね・・・自然に目がさめて最高の食事に向かいます。

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食事処に入ると完璧な朝食が準備されています。良いですねこれ・・・豪華である必要はありません。シッカリと頂きたいのですがこれが完璧です。スタッフの方がご飯と蟹の味噌汁をよそって頂けるのでゆっくりと頂きます。焼き魚も体に沁みます・・・

地図